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吹き抜けとは、2つ以上の階の間に床や天井がなく、つながっているつくりのことです。開放的で明るく見えるため、リビングでよく施工されます。メリットが多い吹き抜けリビングですが、間取りや施工方法によってはデメリットもあるので注意が必要です。今回は、吹き抜けリビングの実例をテイスト別に紹介しながら、メリット・デメリットや空間作りのポイントもお伝えします。マイホームを検討される方は、参考にしてくださいね!
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吹き抜けとは、2つ以上の階の間に床や天井がなく、つながっているつくりのことです。開放的で明るく見えるため、リビングでよく施工されます。メリットが多い吹き抜けリビングですが、間取りや施工方法によってはデメリットもあるので注意が必要です。今回は、吹き抜けリビングの実例をテイスト別に紹介しながら、メリット・デメリットや空間作りのポイントもお伝えします。マイホームを検討される方は、参考にしてくださいね!
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最初に、モダンテイストの吹き抜けリビングを紹介していきましょう。吹き抜けリビングにはさまざまな間取りがありますが、ベーシックなのは実例のようにリビングと階段の上の天井を吹き抜けにする間取りです。この間取りのメリットは家が開放的に見えることですが、一方で冬は寒くなりやすいというデメリットもあります。この戸建住宅のようにモノトーンのモダンテイストにすると、すっきりして家が一層広く見えますよ。
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やや狭い家におすすめしたい間取りが、実例の住宅のように大きな窓を設けた吹き抜けリビングです。吹き抜けのある天井付近と床付近の2箇所に窓を設置すると、屋外と屋内が一体化するように見えて一層開放的なリビングになります。この間取りのメリットは外の景色を楽しめることですが、一方で天井付近の窓を掃除しにくいことがデメリットです。窓からの景色はまるでリビングのアートのようで、モダンな家具とマッチしていますね。
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リビングの外にプライベートなテラスや裏庭がある家には、壁一面を窓にした吹き抜けリビングがおすすめです。特に実例の戸建住宅のような高い天井の吹き抜けにすると、日差しがたっぷり差し込み、照明なしでも明るいリビングになりますよ。この間取りのメリットは日差しのおかげで冬は暖かいことですが、逆に夏は暑いことがデメリットです。ベージュソファを使ったシンプルで落ち着くモダンリビングなので、外の景色が映えますね。
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家のリビングの天井の全てを吹き抜けにする必要はありません。実例の戸建住宅のように、リビングの手前の階段が隣り合う部分だけを吹き抜けにすることも可能ですよ。これは「圧縮と拡張」と呼ばれる建築手法です。「圧縮」された低い天井の空間から、高い天井の「拡張」された空間に移動すると、広がりを感じる立体的な空間になります。モダン建築で使われる手法なので、この家のようなミニマルモダンテイストとも相性抜群です。
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吹き抜けのないリビングの梁は、天井の内部に施工されるので見えません。しかし、吹き抜けリビングにする場合は梁を敢えて見せるデザインもおしゃれです。こちらの天井の一部を吹き抜けにした戸建住宅では、2つの梁を見せています。手前のダイニングの階段横には天井の梁、奥のリビングのコーナーには火打梁(ひうちはり)と呼ばれるものが見えますね。どちらも木材なので温かみがあり、北欧モダンなリビングと相性抜群です。
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近年、新築の注文住宅で流行しているのがスキップフロアです。スキップフロアとは、階段付きの段差があるスペースのことで、中2階や中3階などがつくれます。奥行きやメリハリができるメリットがあり、狭い空間を広く見せることが可能です。この実例では、リビングの階段の先にスキップフロアを設け、その上を吹き抜けにしています。スキップフロアは天井が低いことがデメリットですが、吹き抜けによってそれを解消していますね。
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続いて、ヴィンテージテイストの吹き抜けリビングを紹介していきましょう。ヴィンテージテイストは古材や金属などの素材を用いて、黒や茶色などを配色したかっこいいテイストです。暗くて圧迫感が出るというデメリットもありますが、吹き抜けにするとそれが軽減されます。実例はレトロなソファやテーブルを使ったヴィンテージ風の家ですが、キッチンを奥にした縦長の間取りと吹き抜けのおかげで開放感がありますね。
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ヴィンテージテイストでは、レンガ素材も使われます。吹き抜けの壁は目立つので、実例の戸建住宅のように階段近くの壁をレンガにすると、一気にヴィンテージ感がアップしますよ。レンガを使うメリットは素材のよさが際立つ個性的なリビングになることです。一方、施工費が高いことや圧迫感が出ることがデメリットになります。新築の家に採用する場合は、壁の一面だけにし、圧迫感のないスケルトン階段を選ぶなどの工夫が必要です。
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こちらの実例は、古材風の木材をたっぷりと使った吹き抜けリビングのある住宅です。吹き抜けの壁一面、天井、床、階段の踏み板、画像左の収納扉、テーブル、手前の安楽椅子と、随所に使われていますね。古材風木材は色が濃いので使いすぎると圧迫感がありますが、1箇所に集中させずに散りばめることで圧迫感を軽減できます。天井と2階の手すりに吊るされたストリングライトがおしゃれで、ムーディーな雰囲気ですね。
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ヴィンテージテイストには、基本はシンプルで一部にヴィンテージ要素を取り入れたコーデイネートもあります。その場合、空間を構成する階段や家具が際立つので、それらのデザインにこだわってみましょう。こちらの住宅の実例では、ヴィンテージ要素として古材風の柱・梁を取り入れ、階段のデザインを個性的でモダンなものにしています。吹き抜け近くの天井にはハンモックを吊るしており、心地よく過ごせるおしゃれなリビングです。
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西海岸テイストは、カリフォルニアのビーチを思わせるインテリアです。この実例のリビングダイニングでは、リビングに革のソファ、ダイニングにアイアン脚のチェア、キッチンの戸棚に古材風の木目調を使ってヴィンテージ要素を取り入れた西海岸テイストにしています。王道のヴィンテージテイストよりも爽やかで、開放感のある吹き抜けと相性抜群ですね。実例の住宅は窓が大きいため、光が降り注ぐ明るい空間になっています。
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吹き抜けリビングのデメリットは、天井が高いので冬が寒いことです。暖かい空気は上に昇る性質があるため、冷たい空気が下に溜まって寒くなります。それを解決するのがシーリングファンです。部屋の空気を循環し、リビングを快適にします。見た目もおしゃれなので、実例の住宅のようなヴィンテージテイストと相性抜群です。無骨でシンプルなシーリングファンと、レトロなソファや古材風のドア、暖炉がマッチしていますね。
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最後に、ホテルライクテイストの吹き抜けリビングを紹介していきましょう。吹き抜けは海外の大きな家で施工されるので、高級感のあるホテルライクテイストと相性抜群です。ホテルライクにもさまざまなタイプがあります。一般的な住宅で取り入れやすいのが、実例のようなシンプルでエレガントな雰囲気です。階段、天井、壁を全て白にし、上品な色のソファを設置しています。可憐な花がリビングのアクセントになっていますね。
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こちらは、ゴージャスなホテルライクテイストの吹き抜けリビングです。天井や壁面の一部と階段に木材を使い、色味が抑えられているので、野暮ったいゴージャスさではなく重厚感があります。実例で特に注目したいのが、テレビが設置された壁のタイルです。通常、広い面積に石目調タイルを使うと圧迫感が出ますよね。しかし、天井が高い吹き抜けのおかげで開放感があります。このリビングを印象づけるアイコンにもなっていますね。
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一見、とても広く見えるこの住宅は、1つの空間で生活が完結するコンパクトな間取りです。1箇所にリビング、キッチン、階段、寝室が揃っていますが、吹き抜けを含む高い天井のおかげで広く感じさせます。リビングだけでなく他のスペースもグレーを基調としており、シックなホテルライクテイストですね。それでも冷たい感じがしないのは、床や階段に木材が使われているためです。吹き抜け天井から吊るされた照明もおしゃれですね。
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ホテルライクな吹き抜けリビングにおすすめしたいのが、らせん階段です。装飾性が高い階段なので、吹き抜けリビングに設置すると優雅なデザインが映えます。実例の住宅は、黒いらせん階段をモダンな家具と合わせたホテルライクリビングです。オレンジの鮮やかなソファを合わせることで、華やかならせん階段とバランスがとれていますね。天井に立体感があるので、リビング全体がアートな雰囲気を漂わせています。
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吹き抜けリビングで困るのが、エアコンの設置場所です。天井が高いので、設置場所を間違えるとエアコンが悪目立ちすることも。そこでおすすめしたいのが、天井埋め込みエアコンです。実例では、吹き抜けの右の天井に埋め込まれています。空間がすっきりと見えるので、生活感を極力出したくないホテルライクテイストには特におすすめですよ。この住宅の場合、埋め込みエアコンにしたことで、石目調の壁が際立っていますね。
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ダウンフロアとは、床よりも低い位置にあるスペースのことです。段差を作ることで部屋にメリハリが生まれ、空間を緩やかに仕切れます。吹き抜けリビングに施工すると、一層広く見える立体的な空間になりますよ。この住宅の実例では、吹き抜けリビングをダウンフロアにし、黒いモダンなソファやダウンライトでコーディネートしています。階段の上の天井には天窓があり、まるでホテルのロビーのような高級感のあるリビングですね。
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実例を見ると、吹き抜けリビングにはさまざまなテイストがあるとわかりますが、吹き抜けを採用する際は見栄えだけでなく、快適さの工夫が必要です。まず、リビングの方角を考慮して、窓の位置や大きさを決めましょう。南向きの吹き抜けリビングに大きな窓をとると、夏は暑すぎて過ごしにくくなります。それから、空調も重要です。空気を循環するシーリングファンやすっきり見える埋め込みエアコンを必要に応じて取り入れましょう。